ファイブ・サクソフォーン

前田憲男

前田憲男のジャズ方面における初リーダー・アルバムは、この作品になるようだ。華麗なサックス合奏が楽しめるのはもちろん、複数のフルートを生かしたパートや、ソプラノ・サックスがリードするアンサンブル(当時かなり珍しかったはず)も含むなど、内容はすこぶるバラエティに富む。ピアノはバッキング中心だが、「恋とは何でしょう」では目の覚めるようなソロも届ける。70年、日本コロムビアから『サクソフォン・ユニティ』というタイトルで再発された。(1967年/タクト)