レボリューション

前田憲男

J.S.バッハとバート・バカラックが意気投合し、ユーモアたっぷりに未来に向かって闊歩しているような印象を、筆者はこの作品から受けた。前田憲男はオルガンも多用し、福島照之はフリューゲルホーンで出色のプレイを行なう。随所に取り入れられたサウンド・エフェクト、「海坊主のためいき」における複数の主旋律が同時に進行するアレンジ等は、72年当時の最先端技術であろう“4チャンネル・ステレオ再生”を意識したものか。(1972年/コロムビア)