ニュー・ミュージック・ベスト・コレクション

前田憲男トリオ

今では殆ど使われていないが、確かに“シンガー・ソングライターやロック・バンドが自作自演した日本語の音楽”をニュー・ミュージックと形容する時期があった。CHAGE & ASKA、竹内まりや、小田和正ら、遥かに後輩であろう音楽家たちの楽曲に、前田憲男は真摯に向かい合い、美しくプレイする。熱演するピアノに、さりげなくもう一台のピアノ(だと思う。多重録音しているのだろう)が高音オブリガートを入れる「ラブ・ストーリーは突然に」が圧巻。(1992年/ビクター音楽産業)